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2009年5月

2009年5月27日 (水)

地下鉄の地下鉄のザジ

パリの地下鉄の中で何の気なしに読みかけの本を開いたらそれが「地下鉄のザジ」であることに気がつき、「あーオレ今地下鉄のザジを、まさにその舞台になった(っていうかパリに出てきたザジは地下鉄に乗りたかったのにスト中で乗れず、最後やっと乗れたのに彼女は眠ってしまっていて覚えてないという話なので正確に言うと『舞台になっ』てない気もするのだが)パリの地下鉄で読んでるよー」とちょっとぐっと来るものがあったのでした。

でもまぁ伊豆に「伊豆の踊り子」を持って行くとか、エーゲ海に「エーゲ海に捧ぐ」を持って行くとか、そういうことって誰でも考えそうなことなので「地下鉄のザジ」をパリの地下鉄の中で読んだ人間なんてたくさんいるに違いない。

そもそも「ご当地もの」っていうか地名の入った本を思い出そうとして「伊豆の踊り子」の次に「エーゲ海に捧ぐ」が来たのも変ですが。池田満寿夫。奥さんバイオリン弾き。ちょっと太めの。

Zazie

2009年5月20日 (水)

隣のゴザイマス・オヤジ

会社のオレの隣に座っている50歳のフランス人(知ってる人にだけ言うと、マークです)が最近片言の日本語を使うのを覚えて、電話を取るたびに「モシモシ・ゴザイマス」夕方になると「ツカレタ・ゴザイマス」何の意味もなく「ココデ・ゴザイマス」(これは偶然正しい日本語だが)と、知ってる単語すべてに「ゴザイマス」をつけて遊んでんだけど、聞いてるほうが飽きてきました。最初はお愛想笑いしてたんだけど、ちょっともうやめて欲しいです。オネガイ・ゴザイマス。

パリでお肉を食べるなら⑥

アントルコートのビーフ・カツは、「シェ・ミキ(=ミキの店)」のスペシャリテである。いや、そのレストランの得意料理・名物料理を「スペシャリテ」というのだけれど、実はアントルコートのビーフ・カツが本当にシェ・ミキのスペシャリテであるかどうかはオレが決めることではなくお店の人が(つまりミキさんが)決めることなので、それは違う、と言われるかもしれないが、少なくともオレは、シェ・ミキのアントルコートのビーフ・カツはパリに来た肉好きのマスト・アイテムであると思う。それもどちらかというと脂身が嫌いじゃない肉好きにとっての。

Img_3490

アントルコートすなわち牛のリブロースは通常そのまま塩コショウで焼いてステーキとして供されるのが普通だが、それをわざわざカツレツにしたところがポイントだ。脂身があるので、とんかつに喩えるならヒレかつではなくロースかつである。

Img_3491

断面を見ると、衣の中にまんまステーキが隠れている、というこの料理の構造がよくわかる。デミグラス・ソースもおいしい。

「シェ・ミキ」は日本人シェフのミキさんの日本料理店だが、刺身もあればパスタもある、新感覚・お惣菜・日本料理店である。デザートにコーヒー・ゼリーがあって、パリでコーヒー・ゼリーは珍しいと思う。

Img_3492

2009年5月19日 (火)

マンハイム・アミーゴス追加情報

マンハイム・アミーゴスはもともとドイツに駐留していたアメリカ軍の黒人兵士が中心になって作ったチームであって、そのユニフォームは「世界最強の」キューバ・ナショナル・チームと同じカラーリングを採用している。モデルは勿論、アミーゴスのイチローこと、オリヴァーくん。猿じゃないよ。

Uniform

2009年5月18日 (月)

パリでお肉を食べるなら⑤

今日ご紹介するのは、ジャン・ピエールのリストには載っていない店です。

ウチの奥さんがマレー(ピカソ美術館があるあたり)を逍遥していたら、通りの向こうからホンジャマカの石塚が自転車に乗ってもの凄いスピードで走って来て、このレストランに入って行ったんだそうです。

Facade

なので日本のテレビ番組かなんかで紹介済みだと思われますが、ここは薪ストーブで肉を焼いてくれる店です。パリ20区内は基本的に暖炉使用禁止、バーベキュー禁止なので、こんなパリの真ん中で炭火焼きの肉が食べられるのは珍しいのではないでしょうか?

客席の奥に炉があって、そこで焼いてるのが見えます。

Makideyaku

コート・ド・ブッフ、つまり牛リブロースのステーキが2人前800グラムで40ユーロ、です。まったくお腹にもたれることなく、さくさくといただいてしまいました。

Niku

「ロベール・エ・ルイーズ」という店です。肉好きの人は、是非。

2009年5月15日 (金)

悪い奴等

パリのカフェに行って、何か飲み物(食べ物でも同じですが)を頼んだとします。テーブルに座って待っているとギャルソンが頼んだ飲み物と一緒に白いレシートの紙を置いていきます。そこに値段が書いてあるのでそれを見てお金を払うわけです。で、一杯目の飲み物を飲み終わって帰るなら勿論そのタイミングでお金を払いますが、二杯目を注文する場合には一杯目をそこで清算する必要はなく、二杯目と一緒にまたレシートがテーブルに置かれるので、二杯目を飲み終わって帰る時に一杯目と二杯目を足した金額を払って帰るわけです。三杯目、四杯目に行くなら、以下同文。こうして、追加注文するたびにレシートが増えていくので、何杯も飲んだ場合はテーブルに何枚ものレシートが置かれることになり、帰り際に合計した金額を払うことになるわけです。その計算は勿論、ギャルソンがしてくれます。以上、パリのカフェの支払いシステムの説明終わり。

で、昨夜なんですが、会社の帰り、同僚の日本人とフランス人と3人で会社から最も近いカフェにビールを飲みに行ったのですが、まぁ何杯かずつビールやらグラスワインやらを飲んでテーブルの上に5~6枚のレシートがたまったのです。そこで、悪魔のような知恵の働くフランス人が、「このうちの1枚がもし犬に食われたりして失われたら、ギャルソンはそれに気がつくのだろうか」と言い出したわけです。テーブルの上にたまったレシートは、散逸しないようにギャルソンの手によってまとめて灰皿やグラスの下に押し込まれるのですが、外の席なんかでは風に飛ばされることなんかたぶん日常茶飯事だろうと推測できます。そういう時、ギャルソンはどう対応するのか?

早速実験してみることにしました。

レシート全部で合計金額は40ユーロほどだったのですが、そのうちの一枚、10ユーロほどのレシートがたまたまテーブルの下に落ちてしまった、という設定にして(勿論その悪知恵フランス人がさりげなく落としたのですが)一枚足りない状態でギャルソンにお愛想を頼んだのです。オレは、全部のレシートを持ってレジに計算に行くギャルソンの背中を見ながら「レジの数字と合わないよ、一枚足りないよ」と言われるだろうなぁと思っていたし、そう言われたらみんなでテーブルの周りを探して「あ、おっちゃん、こんなとこに落ちてたよ、ごめんごめん」と言えば済むなと思っていたのですが、なんと、件のギャルソンはそんなことに気づく様子はまったくなく、正規料金より10ユーロほど足りない金額を請求してきたのでした。

こうなるとばれないうちに言われた金額だけ払って帰ろうという気になるのがいかにも小市民なオレたち(そういえばプチブルっていうのもフランス語ですね)。しかしフランスのカフェよ、そんないい加減で大丈夫か? っていうかカフェとはフランスの文化そのもの。つまりフランスよ、そんなことでいいのか?と思いつつ、「やったー、この10ユーロでまた明日ビール飲もうぜい」とか言いながら帰るオレたちなのでした。

ここでこの話が終わると犯罪なのですが、ところが今日の昼、昼食の帰りにそのカフェの前を通りかかると後ろから「ムッシュ!ムッシュ!」と呼ぶ声が。振り返ると昨日のギャルソンがいて「いやー、昨日テーブルの下にもう一枚レシートが落ちててさ、悪いんだけど、払ってくれる、10ユーロ?」と言われてしまったのでした。さすがフランス人、どうにかこうにか帳尻だけは合わせてきやがる、って感じでした。

そこにもし昨夜の悪知恵フランス人が居合わせたら「それ、ホントにオレたちのレシート? 証拠ある?」という新たな悪知恵を繰り出したかもしれませんが、この時は羊のごとくおとなしい日本人ふたりだったので不自然なほどあっさりと支払いましたとさ。

売ります

ホンダ・ジャズ(日本名 フィット)

2003年式/1.4リッター ガソリン・エンジン/CVT(6速マニュアル・モード付)/走行距離 40000キロ弱/色 ライトブルー・メタリック/程度極上/禁煙車

ネットで調べると同程度のコンデションのものがだいたい5000ユーロなのですが、このブログの読者には特別価格4500ユーロでお譲りします。左ハンドルのフィット、日本で乗ると酔狂でいいと思いますが。

Photo

2009年5月14日 (木)

G&G

「どーもー、ギルバァトでーすっ!」

「ジョォジでーすっ!」

「ふたり合わせて・・・」

「ギルバァト・アンド・ジョォジでーすっ!!! って、まんまやんか、このネーミング!もっとなんかカッコいい名前は思いつかんかったんかっ!?」

「カッコいいってたとえばどんなん?」

「たとえばやなぁ、・・・」

とこのままネタに入っていけそうなおふたりです。ひとつのマイクをふたりで持ってるのもかわいいですね。流行語の使い方がイマイチわからないのですが、こういうのを「オヤジ萌え」っていうんですかね?

http://www.youtube.com/watch?v=yuiSyi8UtJ0&feature=related

2009年5月13日 (水)

パリでお肉を食べるなら④

ジャン・ピエールの肉レストラン・リストの4軒め、2区にある「ラ・ブルス・エ・ラ・ヴィ」に行ってきました。「ラ・ブルス」というのは証券取引所のことで、近くにパリ証券取引所があるのがこの名前の由来なのでしょうが、それにしても「証券取引所と人生」というのはとても風変わりな名前です。

そしてその風変わりな名前にふさわしい風変わりな主人がいて、テーブルに近づいて来て、客が頼んだボトル・ワインを「オレにも一杯くれよ」と言って飲んでしまうのです。なんていうか、日本のスナックのノリですね。ボトル・ワインを頼んだテーブルすべてでそれをやって、夜10時ぐらいには「オレ、もう帰る」と言って帰ってしまいました。客より先に。しかもバイクで。よくしゃべる、いい加減でうるさいオヤジでした。

Oyaji

肝心の肉のほうは、とてもオーソドックスなペッパーソースのステーキでしたが、そのペッパーソースと、それから自家製のフライド・ポテトが絶妙においしかったです。

Niku

エル・マガジンだかフィガロ・マガジンだかの「パリのおいしいステーキ・ランキング」でいつも4位だか5位だかにランクされる店だそうです。

2009年5月11日 (月)

ヨガ/ヨーガ

世田谷区用賀、っていう土地があるじゃないですか、あの「用賀」って、語源は「ヨガ」だって知ってました? 今流行りの、例の、あの、インドの。(ってか少なくともそれが語源の最も有力な説らしいです)
用賀ヨガ教室、なんていかにもありそうですが、用賀でヨガやってる人はそのこと知ってるんでしょうか?

別れ際のボン

たとえば朝会社に行こうとしたら路上で知り合いに会ったとする。お互いに「ボンジュール!」と挨拶を交わしてからちょっと立ち話になったとして、別れ際にこのふたりは「ボン・ジュルネ!(BONNE JOURNEE !)」という言葉を交換して別れるだろう。。「ボン・ジュルネ!」というのは「よい一日を!」つまり英語で言う「ハヴ・ア・グッド・デイ!」である。

これがもし朝ではなくて夕方、たとえば会社の帰りに行きつけのカフェに寄って赤ワインを一杯引っ掛けた後だとすると、店を出る時には店の人や店内の顔見知りと「ボン・ソワレ!(BONNE SOIREE !)」と言い合うことになる。「よい晩をお過ごし下さい」とでも訳すべきか。「ボン・ソワ!(こんばんは!)」と言いながら店に入り、出る時には「ボン・ソワレ!」と言うわけだ。あるいは会社でも先に退社する人がまだ働いている人に「ボン・ソワレ!」と言いながら帰ったりする。そういう時にはもちろんこちらも「ボン・ソワレ!」と言い返す。

あるいは金曜日の夜会社の同僚と別れて帰宅する時には、「ボン・ウィーケン!(BON WEEK-END !)」「よい週末を!」と言いあう。

これから旅行に行く友人には「ボン・ヴォヤージュ!(BON VOYAGE !)」「よい旅を!」、ヴァカンスをとる人には「ボン・ヴァカンス!(BONNE VACANCE !)」と言う。

こういうふうに相手がこれから起こそうとするアクションや相手にこれから訪れるだろう時間、つまり相手のごく近い未来に対してそれが「よいものでありますように」と祈る言葉として「ボン・○○○○!」という言い方がフランス語にあって、これには様々なヴァリエーションがあるのだ。

たとえばレストランで給仕人が料理を運んで来て、テーブルにお皿を並べ終わると客に対して「ボナペティ!(BON APPETIT !)」直訳すれば「よい食欲を!」と言う。「たんと召し上がれ!」ということだ。会社なんかで「昼飯行ってきまーす」とか言いながら席を離れたりする時も隣の人に「ボナペティ!」と言われたりする。

駐車場の出口なんかによく「ボン・ルート!(BONNE ROUTE !)」と書いてあって、「よい道を!(よいドライブを!)」ということであろう。

メールで、「ご依頼のあったファイルを添付しました」なんていう文章の最後に「ボン・レセプション(BONNE RECEPTION) 」と書いてあったりする。直訳すれば「よい受け取りを」だが、まぁ日本語で言えば「よろしくご査収下さい」であろう。

あるいは「ボン・クラージュ!(BON COURAGE !)」と言えば「よい勇気を!(=がんばれ!)」という意味だし、「ボン・シャンス!(BONNE CHANCE !)」は「よい運を!(幸運を祈る!)」っていうことだ。

このように「これから相手がする行為などのアタマに『ボン』をつけて、それがうまくいくことを願う」言葉はいくらでもバリエーションが作れる。これから買い物に行く人には、いいものが買えるといいねという気持ちを込めて「ボン・ショッピング!(BON SHOPPING !)」と言えばいいし、これから歯医者に行く人には勇気を出せ、という意味で「ボン・ダンティスト!(BON DENTISTE !)」と言えばいい。

さらには、これからカレーを食べに行く人には「そのカレー、うまいといいね」という意味で「ボン・カレー!」と言ってあげたいし、これから良家のお坊ちゃんとデートなの、という女の子には「ボン・ボンボン!」と言ってあげたいと思う。

ちなみにこれから彼女とデートなんだ、という男に対しては「ボン・ブール!(BONNE BOURRE !)」と言う。「ブール」というのは動物の剥製を作る時に内臓を抜いて藁なんかで詰め物をするけれどもその詰め物のことだそうだ。だから「ボン・ブール!」というのは「よい詰め物を!」ということで、つまりは「ハヴ・ア・グッド・ファック!」という意味である。ものすごく下品な言葉なのであんまり親しくない人には使わないほうがいいです。

2009年5月 3日 (日)

愛しのアマンダ

歌い終わったスーザン・ボイルが審査員の講評も聞かずにすたすたと舞台袖に歩き始め、慌てたアマンダ・ホールデンが「オイ!」と言って呼び止めた瞬間に、オレはアマンダと恋に落ちたのだった。まぁもちろん一方的にではあるが。物凄くかわいいですよね、あのスーザン・ボイルの映像におけるアマンダ・ホールデン。そうでもないっすか?

2009年5月 2日 (土)

メーデー

5月1日はメーデーでフランスでは国民の祝日であり、しかも明日は土曜日なので3連休、そのせいなのかなんなのかうちのアパートの上の部屋も隣の部屋も向かいの部屋も今夜はパーティでうるさいのなんのです。もう12時過ぎてんだけど。
パリには一戸建てがとても少なくほとんどが共同住宅(いわゆるアパルトマンというヤツです)なので、「共同生活の心得」みたいなものがきちんと浸透しています。例えば自分の部屋でパーティを開く時はアパートの共有スペース(玄関ホールとかエレベーターとか)に「何月何日の何時からパーティをします。ちょっと賑やかですがご容赦を」というような貼紙をあらかじめしておく決まりになっています。
だけど逆に言うとその貼紙さえしておけばどんなに騒いでも大丈夫、とも言える部分もあって、貼紙を免罪符にしてかなり遅くまでうるさい、ということもよくあります。今夜みたいに。
そういえば飛行機や船が遭難した時に発信する遭難信号も「メーデー、メーデー」というわけですが、これは5月1日とは関係なく、フランス語の「m'aider!(私を助けて!)」を英語の音に置き換えたものだそうです。ウィキより。

2009年5月 1日 (金)

梨木香歩を読む

 ただひたすら信じること、それによって生み出される推進力と、自分の信念に絶えず冷静に疑問を突きつけることによる負荷。
 相反するベクトルを、互いの力を損なわないような形で一人の人間の中に内在させることは可能なのだろうか。その人間の内部を引き裂くことなく。豊かな調和を保つことは。
(中略)
二つ以上の相反する方向性を保つということは、案外一人の存在をきちんと安定させていくには有効な方法なのかもしれなかった。コツさえ見いだせば。

       ー梨木香歩 「春になったら苺を摘みに」(新潮文庫)より


つまり、「自分を信じること」と「自分を疑うこと」を両立させることだ。その両立のためのコツを見つけることだ。物理的に。

どこまでも下世話なオレですが、正直、「梨木香歩」っていう名前がなんつーかグラビア・アイドルみたいで、今までちょっと敬遠してきたのだった。反省。
橋爪くん、「西の魔女が死んだ」を至急社内メールで送って下さい。よろしく。


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