ノーと言えない日本人
ガスパールくんが無事日本から帰ってきました。(会社の廊下でusagiに会ったのかな?)
「日本はどうだった?」と聞くと、「すげーよかった、何しろまず、『人』がよかった」と答えました。ちょっと前にウチの会社のニコラも東京に行ったのですが、彼も「何しろ日本はホスピタリティがいい」と感動してました。まぁパリから行けば、たいていの都市はホスピタリティがいいんじゃないかとも思いますが。
この間あるフランス人と話している時に「フランスに来て、いちばん驚いたことは何か?」と聞かれ、そう言えばフランスに来る前に想像していた、フランスでの生活のイメージを大きく超えるような「度肝を抜かれたなー」ということってないなぁと思ったのだけれど、ここに書いたことを思いついたので「そう言えば、パリを歩いているといろんな人に道を訊かれるのには驚いた」と言ったわけです。「日本人が、日本国内で道に迷った場合、そばを通りかかった紅毛碧眼の人に道を訊ねることはまずないと思う。相手が日本人であるかどうか、さらにはその人が地元っぽいかどうかなどなど、『この人なら知ってそうだ』ということを外見などで判断してから、訊ねるだろうと思う。それに比べてフランス人は、そういう事前の判断一切無しにいきなり道を訊ねてくる。それにはちょっとびっくりした」と言った。
そうしたら相手が「あなたは、そうして道を訊かれた時に、何て答えるのか?」と訊くので「そんなん、相手が行きたい場所を自分が知ってればそこへの行きかたを教えるし、知らなければ『知らない』と言うだろう(どうしてそんな当たり前のことを聞くの?)」と答えた。
「どうしてこんなことを訊くのかというと」と相手が言った。「わたしは去年の春に日本に旅行に行ったのだけれど、日本人に道を訊ねても『知らない』と答える人がいないことにちょっと驚いたからです。」
「日本人は、ガイジンに道を訊かれてそれがたとえ自分の知らない場所でも簡単に『知らない』なんて言ったりしない。その場で一生懸命考える。あるいは、そこを通りかかった別の日本人に訊いてみたりする。その結果、ウソを教えられて全然別の場所に行かされてしまうことも多かったので『知らないなら知らないと言ってよー』と思わないでもなかったのだけれど(笑)、異国からわざわざ来てくれた人間に簡単に『知らない』と言い放っては失礼ではないか?と考える日本人のスタンスは素晴らしいと思ったのです。」
フランスに住んで3年あまり、日本人の美徳を失いつつある自分を深く恥じ入ったわけです。




最近のコメント