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2008年11月

2008年11月27日 (木)

ぎっくり腰その後

「猪の肉を無理して食った」と書いたら「え、うまいのに!?」というご指摘をいただきました。サンペーさんは京都で猪のすき焼きを、ハスイさんは自宅で猪のしゃぶしゃぶを召し上がるそうです。ひょえー。

8日の土曜日にぎっくり腰になってしばらくジョギングを休んでいたのですが今週から再開しました。約2週間休んで再開してみると、これが意外に調子がいいんです。もちろん休養十分というのもあるでしょうが、もっと、なんていうかジョギングにおける「カラダの運用」が上達している感じがするのです。

この感じは他のことでもたびたび経験することであって、たとえば、オレは40歳を過ぎてから大型バイクの免許を取った中年ライダーなんですが、毎日教習所に行っている時はなかなか上達を実感できなくて凹むことが多いのに、ちょっと間が開いて久しぶりにバイクに乗った時のほうがなんか「乗れてる」感じがするっていうことがよくありました。

あるいは英会話なんかもそうです。毎日英語を喋っている時のほうが「なかなか英語上達しないなー」と思うのですが、ちょっと久しぶりだと以外にスムーズに喋れたりする。

それはひとつには、久しぶりのほうが「休んだせいで、うまくいかないんじゃないか」という不安が大きいということはあると思います。そして「久しぶりだから、上手にできなくて当たり前」という意識があるぶん、思いのほか(つまり自分が心配したよりは)うまくいったりして、相対的な「上達感」が味わえるのではないか、と。逆に毎日練習していると、「もっと上達して当たり前」という意識が高まり、自然に自分に対して高いハードルを設定してしまうので、それをクリアできなくてがっかりするのではないでしょうか。

それともうひとつは、何ごとかが人間のカラダや脳にインストールされるには相応の時間がかかる、ということです。だからオレは、英会話も、ダイエットも、即効性を謳うものは絶対に信用しません。

そういえば、「めがね」のさくらさんも、「決して焦ってはいけない」って言ってましたよ。

2008年11月26日 (水)

メルシー体操

今年は「日仏交流150周年を記念する年」である。150年前に日本とフランスの間に何があって両国の交流が始まったのかという説明は措くとして、とにかく150年前にその交流が始まったおかげで、先日、パリで「めがね」を観ることができたのであるから、歴史は時として思いもかけない綾を織り成すものである。以下、余談ながら。

「第3回現代日本映画フェスティバル」っていうのが日仏交流150周年記念イベントのひとつとして開催されていて、「めがね」以外にも「ALWAYS三丁目の夕日」とか「アヒルと鴨のコインロッカー」とか「舞妓Haaaan!!!」なんかがフランス各地で上映されています。

「めがね」は「かもめ食堂」と同じ監督の映画で、小林聡美ともたいまさこが共演していることも同じで、「やっぱり猫が好き」のスピンアウトみたいなもので2匹目のドジョウを狙った、と言えなくもないのでしょうか。さらに乱暴に言ってしまえば雑誌「クウネル」とか「アルネ」(大橋歩がやってるやつ)を映像化したみたいな映画です。つまりなんだろう、「今、つつましい生活がオシャレ」みたいな。まぁだけど、久しぶりに日本語の映像コンテンツが見れてよかったです。映画の中でもたいまさこが発明したヘンテコな「メルシー体操」っていうのが出てくるんだけど、メルシーの本場で「これ、メルシー体操っていうのよ」っていうセリフが発せられた瞬間に館内から聞こえてきた本物のメルシーな人たちの微妙な「苦笑」が面白かったです。

2008年11月21日 (金)

パリのカフェめし31

Inosisi

久しぶりの「パリのカフェめし」シリーズです。

今日のメニューは「ロティ・ド・サングリエ」すなわち「イノシシのロースト」です。まぁどこのカフェにでもある定番メニューだとはいえないでしょうが。

イノシシの肉なんて怖くて食べたくなかったのですが、これもブログネタのためだと思ってがんばって食べました。そういう意味ではブログって、自分という殻に閉じこもるのを防いでくれるツールなのかもしれません。

牛肉とも豚肉とも違う食感でしたが、思ったほどクセはなく、まぁ普通に完食できました。でも、なんかパサパサして味気ない肉でした。世の中には、本当にうまいイノシシの肉っていうものが存在するのでしょうか?

今後、自らすすんで食べることは二度とないでしょう。

ってかイノシシなんてもはや食べる必要ないじゃないですか。・・・っていう感情は、鯨を食べる日本人に対して西洋人が持っているものなのかもしれません。

東京肉本

各位

「東京肉本」いよいよ発売になりました。

鋭意研究の程、よろしくお願いします。

Meetsadd

2008年11月16日 (日)

飛ぶ教室

光文社古典新訳文庫といえば、「カラマーゾフの兄弟」の新訳を何十万部だか売って名をあげた文庫なわけですが(確かそうですよね?)、今年の夏に日本に帰った時に本屋でふと「飛ぶ教室」の新訳を見かけたので買っておいたわけです。
Classroom
大きなプレゼンが終わって暇になったので会社の席で読み始めたのですが、席の近くを誰かが通りかかるたびに涙を隠すのに苦労しました。
クラスで成績トップのマルティンがお金がなくてクリスマスに両親の元に帰省できないあたりなんか、嗚咽をこらえるのに必死でした。
訳者あとがきの、丘沢さんという人の「訳出にあたっての方針」がとてもよかったです。子どもの頃に岩波版で読んだ人も、まだ読んでない人も、是非。


2008年11月15日 (土)

パリでお肉を食べるなら③

ジャン・ピエールが作ってくれた「パリで肉が食いたいならここに行けリスト」に載っている5軒のレストランのうち、やっと3軒目に行ってきました。

Facade

「レ・グルメ・デ・テルヌ」は凱旋門から徒歩5分ほどのところにあります。メニューはフランス語のみでしかも全て手書き、慣れないと解読が難しいと思います。テーブルとテーブルの間も狭く、典型的なパリのビストロでした。ワインは「コート・デュ・ローヌ」23ユーロ、「ボルドー」25ユーロというふうに産地しか書いてなくて、たぶん各産地ごとに1銘柄しか置いてないんだと思います。
前菜に「ラディ・ブール」を頼みました。

Radis

生の(洗っただけの)ラディッシュにバターをつけて食べます。「生野菜にバター塗って食うのかよ」と思うのですが、これがうまいです。ちょっと冷やした赤ワインが進みます。

Piece_de_boeuf

そして、これが今日のメイン、その名も「ピエス・ド・ブッフ」すなわち「牛塊」ですね。
写真には比較物がないのでわかりにくいですが、径で言うと長い方が10センンチぐらい、高さが5〜6センチぐらいですかね。それほど巨大ではありません。
この肉、不思議なことに非常にあっさりしております。サクサク食べられてしまう。食べたあとも、胃もたれの予感すらしないのです。
食べてる最中に「こ、これはうまい!」と感動するほどの味ではないのですが、なんかしばらくするとまた食べたくなってしまう、妙な食後感を持った肉でした。
もう一度行ってみたいです。


2008年11月14日 (金)

作用反作用

たとえ話。1日1万円の収入で暮らしている人がいるとする。彼はその1万円のうち9千円を生活費にあて、残りの千円を貯金に回しているとする。そんな暮らしを何年も続けてきて、今やちょっとした額の貯金もあるとする。

さて、そんな彼の収入がある日以降突然8千円に減ったとしたら、彼はどうするだろうか?

①生活のクオリティは今さら落とせないので1日9千円での生活を続ける。1日千円の赤字なので、貯金がみるみる減っていく。

②1日9千円かかっていた生活のクオリティを8千円レベルに落とす。1日千円の貯金は中止。貯金は、減らないけれども増えもしない。

③生活は苦しいけれども、今後さらに収入が減る可能性のほうが怖いので、生活のレベルを一気に7千円に下げ、千円の貯金を続ける。

さて、どの道を選ぶのか。

オレはたぶん、③を選ぶ。先行きが不透明なので、とりあえず生活のレベルを下げてでも貯金を増やしておかなくては、と思い、今までレベルの生活は我慢してでも貯金を続けなければ、と思うのではないかと思う。

ただ、そうは言うもののそうやって7千円レベルで生活していくことにもやがて我慢の限界が来て、そのうちずるずると支出が多くなっていって最終的には貯金を少しずつ食いつぶすことになってしまう、という感じなんじゃないかと思う。

これを外側から眺めると、収入が減ったにもかかわらず一時的には貯金が増え続けるという不思議な現象が起こり、しかししばらく経ってからやっぱり貯金が減り始める、ということになるのではないかと思うのだ。

つまり、ある方向への働きかけがその方向とは正反対の効果をもたらすことが往々にしてある、ということと、そうは言うものの長期的に見れば結局その働きかけの方向通りの結果に落ち着くはずだ、という信憑があるということだ。

これと同じことが、ダイエットにも言えるのではないだろうかと唐突に思う。

つまり、ダイエットをしようと思い立って食事の量を減らし始めた場合、カラダはまず、今後もこのまま栄養摂取量が減り続けるのではないかと不安になり、栄養摂取量の減少に備えようとして、「貯金」を増やそうという方向に反応するのではないか、と思ったのだ。つまり、栄養摂取量を減らしても、体重はすぐにはそれとは連動せず、体重は横ばい、あるいは逆に増加傾向を示す可能性すらあるのではないだろうか、ということだ。そして、けれどもその横ばい/増加傾向は長続きせず、やがては「貯金を食いつぶす」方向へシフトする、すなわちある時間をおいてから体重の減少が始まるのではないだろうか。要するに、栄養摂取量を減らしてから実際に体重が減り始めるまでの間には一定以上のタイムラグがある、ということだ。

だからポイントは、ダイエットを開始してもすぐ体重の減少という効果を期待するのではなく、むしろ最初は体重が増加する可能性すら考慮して、カラダが、いよいよ「貯金」を取り崩さないと生活していけなくなる時期が来るまで待たなければいけないということだ。

しかし、この我慢が難しい。大抵のダイエットが失敗するのは、栄養摂取量を減らしたにもかかわらず体重が減らないばかりかむしろ増えたりするので、「このダイエット法には全く効果がない」と思ってやめてしまうからだろう。もう少し我慢すれば、体重が減り始めるポイントに達することが出来たのに。ひょっとしたら、その翌日から劇的に体重が減少し始めたかもしれないのに。

そんなわけでオレは、世の中にある「即効性」を謳う広告をすべて信じない。「5日で効果があるダイエット」だの、「2週間で身につく英会話」だの、「1度塗るだけで効き目のある水虫薬」だの。どんなことにも、本当の効果を期待するには手間ヒマを惜しんではいけないという、当たり前の結論がここに待っていました。では。

2008年11月10日 (月)

笑うトランぺッター

土曜日の朝、マイルス・デイヴィスの「E.S.P.」を聴きながら45分間のジョギング。(この数時間後に久々にぎっくり腰を発症するのだけれど、それはまた別の話) マイルスの「E.S.P.」を初めて聴いたのは、大学3年生の時だった。1983年。このレコードが発表されたのが1965年なので初めて聴いた時点で既に18年前の音源だったのだけれど、それからさらに25年も経ってしまったのである。ついこの間まで18年前の音源だったのに、今や43年前の音源なのである。びっくりである。 今でもはっきり覚えているが、早稲田のモダン・ジャズ研究会でサックスを吹いていた人の部屋にたまたま遊びに行ったら、その人がこのレコードを聞きながらI.W.ハーパーのオン・ザ・ロックを飲んでいたのだった。I.W.ハーパーって、80年代のお酒ですよね。 当時は、なんか地味なレコードだなぁとしか思わなかったのに、今聴くと、なんて豊かで聴きごたえのある演奏なのだろうと思う。若い頃あんまり好きじゃなかったもののよさが、年取ってからわかるようになることって、まぁよくありますよね、食べ物でも、本でも。 515dyjr8erl_ss500_ 早稲田のモダン・ジャズ研究会と言えば。 トランペットを吹いていたタモリが、先輩に「マイルスのラッパは泣いているが、お前のラッパは笑っている」と言われ、それ以来演奏に自信をなくして会のマネージャー・MCに専念して話芸を磨いたことが、のちの芸能人としての成功の礎になったという話はウィキペディアに載ってるほど有名な話であるらしいが、オレがこの話を初めて聞いたのはかつてタモリが司会をしていた番組「今夜は最高」でじゃなかったかと思う。あの番組、確かパイオニアの1社提供で、スポットでは滅多に見れないパイオニアのCMを見るのも楽しみだったものである。 そんなわけでタモリがトランペットをやめた経緯はウィキペディアが出来る遥か前から知っていたのだけれど、この間、その話のオチを聴いた。「マイルスのラッパは泣いているが、お前のラッパは笑っている」と言われてほどなくして、マイルスの新譜が出た。 それが、「MILES SMILES」だった、というのである。いやー、いい話ですね。 Smiles

2008年11月 5日 (水)

CHANGE WE CAN BELIEVE IN

Photo

この男の名前をさっきから思い出そうとしているのですが、どうしても思い出せません。こんなTシャツ着てますが、イギリス人です。バルセロナで会いました。一緒にメシまで食ったのに、名前思い出さなくてごめんね。とても気のいい男でした。
アメリカの新しい大統領があと十数時間で決まろうとしています。


2008年11月 3日 (月)

駐車禁止!

そこが駐車禁止の場所だと知りつつ、こんな時間だし取り締まりなんか来ないだろうとたかをくくっていたらばっちり駐禁をとられてしまいました。

日本の場合、駐車禁止の取り締まりが民営化されて、最近はデジカメでナンバーを撮影されたりするんでしたっけ?オレがこっちに来てから日本はシステムが変わったのでそのへんよく知らないのですが、フランスの場合はフロントガラスのワイパーにこの細長い紙が挟んであったら、それは駐禁をとられたことになります。アナログっていうかアナクロっていうか。

Chukin

罰金は、違反の悪質度に応じて最低11ユーロから最高135ユーロまでの4段階あります。最も悪質な駐車違反として135ユーロの罰金を取られるのは、車椅子のマークが描いてある、ハンディキャップの人のためのスペースに駐めた場合です。

そして、45日を経過しても罰金を支払わなかった場合は、金額が3倍ほどに跳ね上がります。

しかしワイパーに紙を挟んでおくだけなので気がつかずにそのまま走り出す可能性も高く、気がつかずに走り出して雨が降って来たのでワイパーを動かしたら紙がどこかに飛んで行ってしまい、45日後に巨額の罰金の請求が来てそこで初めて違反の事実を知る、というケースも多そうです。

会社のフランス人に聞いたら、ガキの頃は駐車してるクルマのワイパーにこの紙が挟まってるのを見つけるとわざと捨ててしまうイタズラをかなりやったと言ってたし。

フランスの駐禁のいい点は、というのも変な言い方ですが、運転免許のポイントが引かれないことです。駐車違反はきっぱりとお金で解決、ポイントは全然減らない。だからパリで働いていて通勤にクルマを使っている人の中には、月に何百ユーロも出して都心に駐車場を借りるより週に何回か駐禁が見つかって罰金を払うほうが安いと言って路駐をし続ける人もいます。

罰金の払い方は簡単で、ワイパーに挟まっていたこの紙の1枚目が葉書になっていて、そこに35ユーロ分の「印紙」を街中のタバコ屋で買って貼り、ポストに投函すれば終了です。警察に出頭する必要もなし。小心者のオレは、45日どころか2日後の今日にはもう罰金を払ってしまいました。

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